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飲食店の開店スケジュールの基本的な立て方

飲食店の開店スケジュールの基本的な立て方

やってみるとよくわかるが、飲食店のオープンというのは、意外と大変なものだ。オープンまでにやらなければならない仕事は山ほどある。細々としたことも多いし、期間は限られている。忙しさに紛れてつい忘れていたと、オープン直前になって慌てるというケースは珍しくない。

慌てないためには、開店までのスケジュールをきちんと立てることである。慌てるだけですめばいいが、オープンで失敗すると、なかなか取り返しがつかない。

もうひとつ、忘れてはいけないのは、店舗の賃貸借契約を交わした時点で、家賃が発生しているということだ。もしもオープンが2週間遅れれば、半月分の家賃がムダ払いになる。悠長に構えてはいられないはずだが、また、焦ったからといつてうまくいくものでもない。

開店スケジュールの最大のポイントは、店舗の内装工事と機器類、什器備品類の納入である。

効率よく進めるためには、店舗の賃貸借契約を結んだら、すぐにも工事に入れるようにすることがポイントだ。設計・施工業者への工事の依頼は、店舗の契約前、手付金を打った時点ですませて、見積もりを取っておく。この見積もりは、金融機関から融資を受けるときにも必要になる。不動産業者はその辺の事情はわかっているから、本契約を待ってくれるはずだ。

設計施工業者とは完成までのスケジューリングを打ち合わせるから、ここでオープン予定日が決まる。

ただし、業者に依頼したからといつて、自分のやる仕事がなくなるわけではない。ここを甘く考えているから、後で慌てることになる。工事が始まったら、時間のかかる仕事から優先してこなしていくようにする。

何をしなければならないのかについては、最下部の流れ図を参照してほしい。

モレを出さないためには、計画的に、 一つ一つつぶしていくように進めることだ。そこで、開店スケジュール表をつくることをおすすめする。タテにやるべき仕事の項目、ヨコに日付を取った表にして、項目ごとに、取り掛かる日と最終期限を書き込んでおくのだ。こうしておけば、今日は何をすべきか、何はいつまでにできていなければならないのかが一目瞭然。うっかりやり残すという心配がない。進行具合を小まめにチェックして、遅れている項目は早めに修正する。

小さなお店の内装工事期間は、大体1カ月から1カ月半程度。着実にこなしていかないと、あつという間に過ぎてしまう。

著者紹介:宇井 義行
コロンブスのたまご 創業者・オーナー

学業のかたわら、18歳から飲食店で働きながら実践的な飲食業を学び、23~25歳で6店舗の飲食店経営を手掛け、超繁盛化。赤字店の1ヶ月での黒字化など奇跡を起こし注目を集める。 26歳の時、実践的な「飲食コンサルタント」として独立。個性的な店、地域一番店を目指し、情熱ある現場直接指導に力を注ぎ、 全国の飲食店3000店舗以上を指導。指導歴日本一のフードコンサルタントとして数多くの難問を解決。不振店を繁盛店へと生まれ変わらせる手腕は業界屈指のリーダーとして国内外で高く評価されている。