• +03-5436-8908
  • info@egg-recruit.com

第2章 飲食店ビジネスの本質を知ろう

居抜き店舗で必要なコンセプトとは

飲食店経営はビジネスだ。したがって、お客様に支持されるのは「たまたまそうなった」ではなく、「必然の結果」でなければならない。つまり、コンセプトとはひと言でいえば、確実にお客様に支持されるためのお店づくりのプランを確立することである。

飲食業の世界では、このコンセプトという言葉がよく使われている。ところが、言葉だけがひとり歩きしていて、コンセプトの意味がよく理解されていないケースが非常に多い。たんなるイメージとしてしかとらえていないのだ。たとえば、地中海沿岸のビーチリゾートのような明るくリッチな雰囲気のお店とか、日本の伝統文化に触れながらお酒をゆったりと楽しめるお店、といった具合である。

これらの例がどうして「コンセプト」になっていないのかというと、これでは実際の営業方針は立てられないからだ。唯一できることは店舗をつくることだけだが、それとて大きな問題がある。たとえば、厨房の広さや規模はどうするのか。店舗デザインだけなら、デザイナーに依頼すれば簡単に出来上がる。

しかし、売り方の方針が決まらないのに厨房をつくるわけにはいかない。厨房というのは、メニューの種類の多少や調理工程の内容によって、必要な広さも機能も変わってくるからだ。

お店のイメージを決めるのはいい。しかし、同時に、そのイメージのなかでどういう売り方をするのかということを、きちんと詰めていかなければならない。それがコンセプトづくりなのである。

客層はどの辺に照準を当てるのか。どういう利用動機を取り込むのか。お客様の利用頻度はどのくらいと想定するのか。メニューの品目数はどれくらいにするのか。そのメニューで、昼と夜の客単価をいくらに設定するか。お客様のオーダーの仕方はどうか。お客様の滞席時間はどのくらいか。

こういうことをいちいち細かく煮詰めていってはじめて、お店の営業方針が決定されるのである。ところが、お店をイメージだけで考えても、これらの要素は何ひとつ決めることができない。要するに、確固とした方針のないままにお店をオープンするということになってしまう。

飲食店の営業方針とは、お客様に対する具体的な対応態勢である。たとえば、メニュー数を増やす。それはいい。しかし、そのためにはお客様のオーダーがばらついたとしても対応できる厨房とサービスのシステムを確立しておかなければならない。

先に客単価を想定するといったが、これは自分本位の期待値であってはならない。お客様のオーダーの仕方という視点から想定されていなければならないのだ。ディナータイムであれば、ドリンクを何杯飲むかということも想定しなければいけないのである。

こういうお客様にこういう利用の仕方をしてもらいたい。そのアピールが明快だからこそ、狙いどおりのお客様が来てくれるのだ。そのための基本プラン、それがコンセプトなのだ。繰り返すが、お店づくりはイメージだけではできないのである。

ビッグビジネスの夢がある

はっきりいっておくが、飲食店ビジネスのいちばんの魅力は、やり方次第でビッグビジネスに成長できる夢を持てることである。こういうと、まだ飲食店経営の経験のない人にとっては、それこそ夢のように聞こえるかもしれない。しかし、私は自信を持ってそう断言することができる。

家族が食べていくための経営形態を「生業」という。そして昔から、小規模飲食店は生業の代表でもあった。実際、いまも大半のお店は生業店である。規模が小さいから、個人の資金力でオープンできるし、家族労働で人件費も圧縮できるため、なんとか利益を出しやすい。脱サラで飲食店をオープンする人たちのほとんどは、そこに魅力を感じているはずである。

たしかに、それは飲食店ビジネスの大きなメリットである。しかし、これからの時代もずっと、そういう発想で通用するかというと、そんなことはない。いまはなんとかなっていても、10年先、20年先の保証などどこにもない。一般に、個店の経営者は自分が働けばなんかなると思い込みがちだが、年を取っていけば当然、体力も落ちていく。しかも、この仕事はかなりの重労働のうえに労働時間も長い。

なんだか暗い話をするようだが、私は別にマイナス思考でこんなことをいっているのではない。逆である。これからの時代の飲食店経営では、そういうリスクを真剣に考えたうえで、本当の安定や成長を目指さなければならないということだ。そして、それができるのが飲食店ビジネスなのである。

ビジネスを成功させるには、どれだけ大きな「夢」を持てるかということが、非常に大切な条件になる。夢が小さければ結果も小さい。しかし、大きな夢を持てば、可能性はどんどん広がっていく。夢のスケール次第で、経営者としての人生の大きさも決まってしまうといってもいいと思う。たとえば、いまや100店を超える有名チェーンでも、そのスタートはたった一店の個店だった。1店で終わるか、それともビッグなビジネスに成長させられるか、その差は経営者の「夢」の違いにある。これが私の持論である。

もちろん、人生観の問題だから、 一店だけでいいというのならそれでもいい。しかし、先に述べたように、個店が一店のままでは、将来的にも厳しいものがある。昔ならよかつたのだが、いまはそんな甘い時代ではないからだ。だから私は、これからは最低でも3店は持つべきだと考えている。どうして3店なのかというと、3店あればかりに一店がダメになっても、2店でリスクを分散できるからである。

さらに大きな夢を持って、フランチャイズチェーンをめざしてもいいし、店舗規模の拡大や別業態にチャレンジするのもいいだろう。いずれにしても、このビジネスにはとてつもない可能性がある。ぜひとも大きな夢を持ってほしいと思う。

地道な努力なくして成功はない

飲食業の仕事は「偉大なるマンネリ」である。飲食店で成功をめざすなら、最初にこのことをしつかりと理解してほしいと思う。まず、飲食店の仕事は毎日が同じ仕事の繰り返しだ。同じメニューをつくる。いつでも同じサービスを心がける。それを延々と続けていかなければならない。

しかも、自分で経営するとなれば、一日の労働時間は非常に長い。この労働時間についてはよく、素人の人たちが勘違いするのだが、働く時間はお店の営業時間だけではない。その前後に仕込みなどの準備、後片付け、清掃、翌日の準備などの仕事が山ほどある。スタッフはともかく、経営者は労働基準法などといってられないのだ。しかも、立ち仕事のうえに想像以上の重労働で、まとまった休日も取れない。

しかし、本当に成功したいなら、こんなことで尻込みしてはいけない。そもそも飲食業は、1年や2年で答えが出るようなビジネスではない。10年、15年という長い歳月を乗り切ってはじめて、確固とした経営基盤が固まるものだ。また、そうなってはじめて、経営の本当の面白さもわかってくるし、大きな成功の芽も出てくるのである。

たしかに最近は、何かの拍子で話題になってお客様が押しかける、といったケースがよくある。いまは情報の時代でマスコミなどの影響力はすごいから、ブームに乗ることができれば大したお店でなくても、あっという間に繁盛店の仲間入りをすることがある。しかし、何かのきっかけで一時的に集客できたとしても、実力がなければ繁盛は長続きしない。たとえば、オープン直後だけ、 一見繁盛することを「オープン景気」という。お客様は開店直後の目新しさに魅かれて来店しただけなので、あっという間にしぼんでしまう。問題はお店を支持してくれるお客様が何人いるかということなのだ。それでなくても、飲食店は時代の風潮とかブームの影響を受けやすい。

しかし、ブームに乗れただけではダメなわけで、本当の勝負はその先なのである。結局、飲食店で確実に成功するには、地道な努力を続けることが最良、最短の道なのである。しかし、それがわかっていても、やっぱり飽きてしまうのが人間というものだろう。最初の意志を強固に持ち続けるというのは、われわれ凡人にはなかなかむずかしい。

オープンからしばらくの間は気合が入っていても、仕事に慣れていくにしたがって、仕事自体の新鮮味もなくなっていくからだ。また、なかなか思うような売上が上がらないという焦りも出てくるだろう。それなのに、サラリーマン時代と違って休みもろくに取れないとなると、なんのために働いているのかわからなくなってしまう。実際、そういう悩みを抱える経営者はたくさんいる。

しかし、多くの成功者たちもまた同じような悩みと苦しみのなかをくぐり抜けてきたのだということを、ここで強調しておこう。どんなビジネスでも、最初から何年もの間ずっと絶好調のままなどということはない。山あり谷ありで、マンネリに陥ってしまう落とし穴もある。それでも飽きずに、イヤにならずに継続していくにはどうしたらいいのか。答えは「目的」をはき間違えない、ということだ。

だれでもお店をオープンする以上は、繁盛させたいと思っている。多くのお客様に愛されるいいお店をつくりたいと思う。当たり前である。だから、オープンに当たってはだれもが真剣になる。努力を惜しまない。ところが、せっかくいいお店をつくつても、オープンしてしばらくすると、オープンまでの情熱が薄れてしまいがちだ。なぜかというと、「目的」の持ち方が間違っているからだ。要するに、オープンすること自体が目的になってしまつている。つまり、お店をオープンしたことで目的が達成されてしまうわけである。これでは、どんなにいいお店をつくつて一時的に繁盛できたとしても、長続きするわけがない。

いまは飲食店の競争もシビアな時代だ。繁盛店をつくり上げても、その繁盛を持続させるノウハウと努力が伴わなければ生き残れない時代である。ヤル気を持続させるのはあなた自身なのだ。続させることである。昔から「商売は飽きない」というが、まさにその通り。長く続けることに意味があるのだし、ビジネスとしての本当のうまみも出てくる。だから、とにかく地道に頑張ることだ。

繁盛は店舗力70%と経営者力30%で決まる

私はこれまで多くの飲食店を指導してきた。その経験からいうと、飲食店の成功要因は「店舗力」が7割、「経営者力」が3割。これは断言してもいい。店舗力というと、内装のセンスとか雰囲気などと勘違いする人がいるが、私のいう「店舗力」はそんなうわべのことではない。もちろん、内装の醸し出す雰囲気は飲食店にとって重要な要素だが、それだけではビジネスにならない。つまり成功できない。ビジネスとして成功するための店舗におけるトータルな力。それが「店舗力」なのだ。

具体的に説明しよう。

店舗力の第一のファクターは、出店する立地の選択と、その立地特性に合わせた適応力である。立地特性と出店するお店の業種業態が合わなければ、どんなに「いいお店」を出しても成功しない。ここでいう「いいお店」というのは、たとえば、料理がおいしいとか内装が素晴らしいという意味だ。

たしかに、経営者にとって自信のある料理とか内装は、それこそ自慢したくなる要素だろう。自信満々、こんなにいいお店なのだから成功間違いなし、と思ってオープンする。ところが、期待に反してお客様が来てくれない。

こんなにおいしい料理を出しているのに、こんなにお金をかけた店舗なのに、どうしてお客様はわかってくれないのか。その答えが探し出せずに私のところに相談に来る。これはよくあるパターンである。

失敗の原因は要するに立地選定の間違いなのだ。オープンしようとしているお店には、どんな立地が適しているのか。そこがわかつていない。また、立地を選んでしまつたとしても、その立地ではどんな業種業態が受け入れられやすいのかというビジネス発想が、決定的に欠けているのである。

飲食店に対するニーズは立地によつて大きく変わる。立地によつて発生する利用動機や客層が違う。そのため、業種業態によって成功しやすい立地もあれば、成功しにくい立地もある。これは、例の「いいお店」ということとは関係のないことだ。経営者にとっていくら「いいお店」でも、現にその立地にいるお客様の求めるお店でなければ支持されない。当然のことである。立地特性を

冷静に分析し、その特性に合ったメニュー、価格、サービス方式を採用しなければ成功はできないということだ。店舗力の第二のフアクターは、お店づくりだ。といつても、先にも述べたようにたんなる内装デザインのことではない。業種業態に合った店装にしなければいけないのは当然のこととして、同時に、お店の適正規模、客席数、そしてレイアウトのあり方を見極めること。そして、これに付加価値力があるかどうか。つまり、お客様の喜ぶ要素がどう付加されているか。そこが問われるのである。

第三のファクターは、儲かるための運営能力、つまり経営係数のコントロールが適正にできるかどうかということだ。ただし、計数管理とは、帳簿をきちんとつけられればいいということではない。大事なのは、帳簿の元になる数字のコントロール能力である。たとえば、より品質のよい食材を、より安い価格で仕入れられるルートを持っているか。よりよい人材を確保できる人脈を持っているかどうか、といったことになる。

これら三つのファクターが寄り集まって、「店舗力」を構成するのである。一方、「経営者力」というのは、人間としての魅力、人を喜ばせるサービスカ、仕事に対する情熱、そして金銭感覚である。とはいえ、初めて開業する人にいきなりすべての条件を満たせといっても、それは無理だろう。そこで、私たちプロの出番である。私たちの役割は、あらゆるファクターのプロを総動員して、マ不ジメントをサポートすることだ。そのことによって経営者がサービスに専念でき、「経営者力」を最大限に発揮できる環境づくりをすることと考えている。

つまり、私たちは儲かる条件の備わったお店づくりをする。だから、経営者は自分自身の魅力でお客様をひきつけるサービスを継続的に提供していけばいい。たとえれば、宇井義行は演出家で、経営者は俳優、そして店舗は舞台ということができようか。経営者は確実な舞台で、お客様への愛を表現し、わかってもらう努力をするということだ。

もちろん、飲食店はだれでも自力でオープンすることはできる。しかし、飲食店ビジネスの本質を踏まえた成功するための方法論として、あえて提案したいと思う。

お客様に好かれるお店の雰囲気とは

お店の雰囲気づくりにはいろいろな考え方がある。当然、経営者の好みもある。しかし、どんなお店にするのであれ、絶対に守らなければならない基本がある。それは、
・清潔感を磨き上げる
・居心地のよさを追求する
の二つである。

飲食店では清潔感が大事ということなど、だれにとっても常識だろう。なにしろ、飲食店はお客様が飲食する場である。しかも、お金をいただくのだ。不潔であっていいはずがない。こんなこと、だれでもわかっていることのはずである。しかし、人間、頭ではわかっていても、なかなか体が動かないもの。そして、実は清潔感の維持はその最たるものなのである。わざわざ「磨き上げる」としているのは、そのためだ。

ところで、清潔感が飲食店にとって大事なのは、衛生の問題からだけではない。この節のテーマである「雰囲気」を大きく左右してしまうことも忘れてはならない。雰囲気づくりというと、すぐに内装デザインにばかり頭が行ってしまう人が少なくないが、どんなにカッコのいいデザインにしたところで、清潔感の感じられないお店ではお客様の支持は得られない。おした居抜き店舗であっても同じである。

次に、居心地のよさについて考えてみよう。お客様に心地よいと感じてもらうには、イスの座り心地が大切なことはいうまでもない。しかし、それ以上に大事なのが客席のレイアウトなのである。飲食店の売上は客数と客単価で決まる。同じ客単価なら、 一人でも客数が多いに越したことはない。小学生でもわかる算数である。そのため、どうしても席数を欲張りたがる傾向がある。その気持ちはわかるのだが、実はこのことが、お客様の居心地を決定的に悪くする原因になっているのだ。繰り返すが、飲食店はお客様がくつろぐための場所である。しかし、ぎりぎりまで客席を増やして、目一杯に詰め込まれるようなお店で、はたしてお客様は心からくつろぐことができるだろうか。

飲食店の客席で、お客様がもっともイヤがるのは狭苦しさだ。たとえばカウンター席。七席が限度なのに無理して八席取ったとしよう。計算上は一人客数が増えることになる。しかし、そうそうお店側の計算通りにはいかないものだ。

イスとイスの間隔が狭いために、イスヘの出入りが大変なばかりではない。食べたり飲んだりするにも、隣のお客様のヒジなどを気にしなくてはならなくなる。もちろん、業種業態にもよるが、通常、お客様はそういうお店を敬遠する。忘れてはいけないのは、お客様はお店を選んで利用しているということだ。

成功するお店とは、お客様に選ばれるお店である。選ばれるためにはどうしたらいいか。つまり、居心地のいい席にするにはどこまでが限界なのか。そこを真剣に考えなければならない。また、居心地のよさは内装にお金をかけるかどうかで決まると考えている人もいるようだが、それも客様の気分を害してしまうからだ。飲食店は、飲食を通してお客様が豊かな気分を楽しむ場所である。

薄汚れている店舗では、とても豊かな気分など味わえない。考えてみれば当たり前のことなのだが、意外と実践されていないのがこれである。ただし、飲食店に求められる清潔感とは、 一応は掃除をしていればいいというものではない。もつとハイレベルの清潔感である。これを業界ではクレンリネスと呼んでいる。クレンリネスとは「ピカピカに磨き上げた清潔感」のことである。お店のどこもかしこも、つねにピカピカに磨き上げる。これなくして、飲食店にふさわしい雰囲気はあり得ないのだということを、肝に銘じてほしいと思う。

では、どうすればクレンリネスを徹底できるのか。まず第一に、経営者自身が清潔感に敏感になることだ。クレンリネスが守られていないお店の経営者に話を聞くと、十中八九、スタッフのせいにする。なかなかいいスタッフが集まらなくてとこぼすものだ。しかし、本当の問題は経営者本人にあるケースが少なくない。要するに、経営者自身に、クレンリネスに対する厳しい姿勢がないのである。これでは、スタッフがきちんと働くはずがない。スタツフは、経営者の背中を見て仕事をしているのである。とくに小さなお店の場合は、経営者が先頭に立ってクレンリネスを実践することが大切である。

ちなみに、本当に清潔感を感じさせるお店かどうかということについて、店舗自体の年数、つまり新しいか古いかということは、基本的には関係がない。内外層が多少古くなったとしても、つねに清掃を怠らず磨き上げていれば、実に気持ちのいい雰囲気のお店になる。これは、前店の内装をほとんど利用お店側の思い込みにすぎない。たしかに、高級店の場合なら、その値段に見合った豪華な内装が不可欠になる。しかし、 一般の飲食店では、内装に過度にお金をかける必要はまったくないのである。

基本的にお客様にとつての居心地のよさとは、お金をかけているかどうかではない。気分よく過ごせるようにと配慮してくれているかどうかで決まるのだ。たとえば、季節の花を効果的に飾るだけで、なごみや癒しを感じられる空間になる。雰囲気というのはそういうものだ。絵や写真でもいいし、ちょつとした小物類を飾るのでもいい。要は、お客様の気分を盛り上げようという工夫、それが大切なのである。

別項で、飲食店の仕事とは「お客様に喜んでもらうこと」といったが、それは商品、サービス、雰囲気づくりのすべてに求められることだ。無理に席数を欲張らないのもお客様のためだし、こまめに掃除をしてクレンリネスを実践するのも、すべてお客様に気分よく過ごしてもらうためである。そういう

「心」が感じられるからこそお客様は支持してくれる。

つまり、お客様に好かれる雰囲気とは、お客様を愛するお店側の気持ちが生み出すものだということだ。ビジネスというと「計算」が先に立ってしまいがちだが、それでは結局うまくいかない。そこが飲食業のむずかしさであり面白さなのである。

健康志向・高齢化社会を意識せよ

世の中の健康志向の広がりは、いまさらいうまでもないだろう。いまや「健康」は、あらゆるビジネスの成功のキーワードといつていい。要するに、健康に悪いものは売れない時代なのだ。とりわけ飲食業では、「健康」はもつとも重要なキーワードである。なにしろ、飲食店の商品はお客様の口に直接入る食べ物、飲み物なのだ。

昔から飲食店は、お客様の健康を預かる責任があるといわれてきた。当然のことに、厳しい食品衛生管理が求められている。しかし、いまの時代は清潔というだけでは足りない。なぜなら、いまのお客様の関心事はおいしさと同時に、「安心」と「安全」にも向けられているからである。

こういう時代の飲食店が「健康志向」に無関心であっていいはずがない。繰り返すが、お客様の「健康志向」を取り込むことは飲食業で確実に成功するために絶対に不可欠のフアクターなのである。このことをしつかりと頭に叩き込んでほしい。ただし、健康にいい食事といつても、極端に考える必要はない。たとえば、病院食や栄養士のいう「健康にいい食事」をそのまま出してお客様は喜ぶだろうか。

もちろん、たまたまそういうメニューと飲食店のメニューが同じということはある。しかし、大事なことは、お客様は健康になりたくて飲食店を利用するのではない、ということだ。健康が気になるから、どうせなら「できるだけ健康にいい食事」をしたいと思っているだけなのである。ましてや、「健康」支持は得られない。

また、ひと口に健康志向といっても、客層によって意識の仕方、感じ方はかなり違うものだ。たとえば、ダイエットが気になる若い女性客にとっては、低カロリー=ヘルシーということになるが、同年代の男性客にそれが支持されるかどうか。また、同じ男性客でも、中高年になると、塩分や脂肪のとりすぎを気にするようになる。

さらに、お客様の健康への関心は利用動機によっても微妙に変わってくる。たとえば、毎日のランチのような日常的利用動機の場合は、当然のことながら健康を意識する度合いはかなり高いと見るべきだろう。しかし、たまのごちそうのような非日常的利用動機で飲食店を利用する場合はどうだろう。ある程度の健康への配慮はあるだろうが、それでもお客様の意識はずいぶんと違っているはずだ。たまにしか食べないのだから、少ししか食べないのだから、これくらいはいいのではないか。そういう気持ちになるものだ。

つまり、健康志向が定着したからといって、売れる公式が出来上がっているわけではないということだ。健康志向を取り込みながら支持される売り方はいろいろある。そこを見つけることが、成功の条件なのである。

ところで、いま世代によって健康志向が変わるといったが、これからの時代、このテーマでもっとも注目されるのが高齢化社会への対応である。ここで注意しておきたいのは「高齢者」のイメージ、先入観である。 一般に、高齢者とは六五歳以上の人のことを指すが、いまの65歳は昔の「老人」とは違う。つまり、昔からの老人のイメージで考えていると、高齢者に好かれるお店にはなれない、ということなのだ。いまの高齢者は元気なだけに外食志向も強いし、年金などでそれなりの可処分所得も得ている。潜在的にはもつとも有望な市場なのである。ただ、飲食店のほうに高齢者に対応する意識が薄いのが現状だ。だから、目立たないだけなのだ。

こういっても、まだ実感としてとらえられない人も多いだろう。しかし、これからお年寄りの割合は確実に増えていく。30年前にニューフアミリーといわれ、フアミリーレストランを後押しした団塊の世代も続々と退職期を迎えている。豊かな外食をリードしてきた彼らが「昔の老人」になるだろうか。そんなことはあり得ない。彼らの支持を取り付けられるかどうかは、飲食業界共通の最大のテーマといってもいいのだ。これからの飲食店は健康志向への対応が重要な課題になるが、これは高齢者に対しても同じことである。

誤解されては困るが、私は高齢者専用のお店をつくろうといっているのではない。高齢者というより、中高年の「大人」が落ち着いて、豊かな気分で、安心して楽しめる。そういうお店が求められているということを、きちんと理解しようということなのだ。もちろん、どんなお店にするかはあなたの自由である。ただ、若い人たちだけをターゲツトに考えていると、視野がどんどん狭くなる。厳しい競争を勝ち抜くためのヒントとして、このテーマをきちんと考えてみることだ。

シビアな原価意識を持て

当たり前のことだが、飲食店を経営することの最終的な目的は適正な利益の確保である。そして、飲食店を経営するには、さまざまな経費がかかる。つまり、経営とは支出と収入の繰り返しのわけだが、そこで確実に利益を出していくには、売上高を大きくする努力はもちろんのこと、原価をつねに適正な範囲内に収めるための管理が不可欠になる。

売上から経費を差し引き、いくら残ったと一喜一憂する経営者が少なくないが、それではかつての水商売。経営者失格である。しっかりとして原価意識を持って、確実に利益を確保できるようにならなければいけない。

さて、表に示したように、飲食店の経費(原価)は、固定費と変動費の二つの費用に分けられる。このうち固定費とは、売上高の多少増減にかかわらず必要な一定の費用のことだ。もしも売上がゼロだとしても、お店を営業している限り支払わなければならない費用というわけだ。反対に、変動費は売上の増減に応じて変化する費用である。

原価の内訳を細かく見てみよう。代表的な固定費は家賃と人件費である。いうまでもなく家賃は、営業日数や営業時間とは無関係に支払わなければならない費用であり、その意味で、もつとも大きな負担になる経費ともいえる。無理して高い家賃の物件で

オープンしてはいけないというのも、このためだ。一方、人件費は正確にいえば、固定費と変動費の両方の性格を併せ持つ費用だ。表では「社員人件費」(固定費)と「パート・アルバイト費」(変動費)と分けているが、固定費に含まれるのは、社員人件費の本給と家族手当のみである。

このように厳密に分類するのは、人件費は利益を圧迫する最大の要素だからだ。もちろん、スタッフ三、四名程度で運営できる小規模店では、そこまで厳密に考える必要はないが、それでも、不要なスタッフをムダに抱えるようなことをしていては、とても利益など確保できない。

減価償却費とは、店舗の内装設備に要した費用を、法定の耐用年数に基づいて、毎年、損金として落としていくための費用である。内装や設備機器は、何年にもわたっての使用が可能な固定資産であり、その間、継続的に利益を生み出していくものだ。したがって、その購入費用を購入した年に一度に損金処理するのは著しく不合理である。そこで、可動期間(耐用年数)に接分して処理することになっている。

つまり、実際の購入費用は初年度に支出されているのに、帳簿上では一定期間の間、経費として扱われるわけだ。したがつて、その経費として計上されたお金は支出されずに手元に残る。そのため、通常は借入金の元本返済に当てられる。

次に変動費を見てみよう。代表的な変動費は材料費で、その他には、社員人件費の一部(残業手当や能率給など)とパート・アルバイト費、諸経費がある。

変動費のなかでもっと重要なのは材料費の扱いである。飲食店としてのクオリテイーを高めるには、ある程度の材料費を使わなければならないのは当然のことだ。しかし、材料費をかけているからと売り値を高くしてはお客様の支持は得られない。お客様の買いやすい価格でいかに商品のお値打ちを高めるかが、経営のポイントだ。

諸経費はエネルギー費(水道光熱費、冷暖房費)、物件費(消耗品費、事務用品費、修繕費など)、販売促進費(広告宣伝費など)、その他の費用に分けられる。これらのうちもっとも費用がかさむのはエネルギー費で、この適正なコントロールができるかどうかで、利益も大きく変わってくる。

以上、飲食店経営の費用について概説したが、いうまでもなくお店のオープン時にはこれらのほか、店舗物件の保証金や内装工事費、設備機器類の購入費などがかかる。そして、オープン後は、開業費用として調達した借入金も返済していかなければならない。こうして考えてみると、シビアな原価意識を持つことがいかに大切かがよくわかると思う。利益とは、これらさまざまな支出を超える売上高があってはじめて確保できるのだ。

参考までに、利益と売上高の関係についても簡単に説明しておこう。上の表は、月商1000万円を標準として、売上高のプラス・マイナスで利益が変わるケースを示している。注目してほしいのは、利益の欄である。飲食店の経営では、売上高と利益の増減とは正比例しないのである。

売上高は20%のマイナスでも、利益は八五%も減少してしまう。逆に、売上高が20%増えただけで、利益はほぼ3倍に増大するのだ。理由は、変動費(とくに人件費と諸経費)が売上高の増減と正比例しないからだが、これを見ても、人件費の扱い(変動費化)が大切なテーマであることが理解できるはずだ。

勝ち残りの決め手は差別化

すべてのビジネスは競争だ。飲食店も同じで、なんとしてでも他店との競争に勝ち残らなければならない。いまは昔と違って飲食店の数が多い。それだけ競争も熾烈になっている。オープンできたからといつて、それだけで安心してはいられない。では、どうすれば競合店との競争に勝ち残れるのか。その決め手が「差別化」である。飲食業で成功したいなら、この一点を徹底的に追求しなければならない。

どんなに競争の激しいエリアでも、必ず何店かの繁盛店がある。そして、繁盛店には必ず、繁盛を確固としたものとしている理由がある。お客様を魅きつける「何か」を持っていて、それを効果的にアピールしている。その「何か」=お客様を魅きつける魅力はお店によってさまざまだが、要は競合他店との違いがはっきりしているということだ。差別化とは、こういう他店との違いを明確にすることである。

差別化の方法はいろいろだが、商品、サービス、雰囲気のそれぞれで考える必要がある。たとえば、商品の差別化としてまず浮かぶのは、味の問題だろう。たしかに、おいしい料理は飲食店のいちばんの看板だ。しかし、漠然と「おいしい」というだけでは、いまの時代にはなかなか通用しない。そこそこおいしいお店はたくさんあるからだ。では、何が商品の差別化の決め手になるのか。

最大の武器になるのは、何といっても明確なオリジナルメニューである。他店では絶対に食べることのできない料理があれば、お客様は多少遠くてもわざわざ来店してくれる。ただし、オリジナルメニューといっても、たんに独自の味つけとか、珍しい料理ということではない。たとえば、変わった食材を使うとか、とくにヘルシーな食材を選んで使うというのも、立派なオリジナリティーである。ポピュラーメニューであっても、焼き方とか煮方、蒸し方など、調理方法にひと工夫を加えることで自店だけの個性を打ち出すこともできるし、盛りつけも重要な要素になる。調理技術というよりも発想の問題だ。

サービスではどうか。奉仕業としてのきめの細かい接客を徹底するだけでも、そうでないお店が多いのだから、大きな差別化の武器になる。たとえば、家庭的な温かみのある雰囲気を醸し出すサービスとか、感謝の気持ちを上手に表現するなどだ。その上で独自のサービススタイルを持てればなおいい。

雰囲気づくりでは、まず清潔感を徹底的に磨き上げることが基本だが、これも奉仕業としてのサービスと同様、本当に実践できているお店は意外と少ないため、差別化の強力な武器になる。内装のセンスやBGMなどもお客様の心を魅きつける要素だし、花や置物などで季節感を的確に表現してもいいだろう。

こうして見てみると、差別化といってもことさらにむずかしいことではない。むずかしいからできないのではなく、やる気がないからできていないお店が多いだけのことなのだ。自店にできる「何か」は何なのか。そこをつねに追求することが大切である。

お客様の利用動機を知る

お客様はどんな時に、どういう理由から飲食店を利用するのか。これをお客様の利用動機という。飲食業で成功するためには、まずこのことを正しく理解しなければいけない。なぜなら、同じ人でも利用動機が違えば、選ぶお店が変わってくるからだ。

しかも、いまのお客様は自分の目的にフイツトしたお店を的確に選ぶ。だから、どんな利用動機に合ったお店なのかをわかりやすく表現しなければ、選んでもらえる確率が低くなってしまう。確実にお客様を取り込むには、自店がどんな利用動機に対応しているのかを明確にして、積極的にアピールしていかなければならない。

飲食店なのだから、お客様は「飲食」をするためにやって来る。それは一面では間違いではない。しかし、それならどのお店でもいいのかといえば、そんなことはない。お客様は、自分のその時の利用動機によって飲食店を使い分けているのだ。

たとえば、ふだんのランチだからなるべく安く、でもスタミナのつく食事がしたいという時もあれば、たまには豪華なランチでも食べて気分転換したいという時もある。おいしいつまみで楽しくお酒が飲みたいというのでも、相手がだれかで大きく違ってくる。会社の同僚と飲むのなら経済性を最優先するだろうが、仕事の取引先とか恋人と飲むといった時は、それなりに恥ずかしくないお店を選ぶ、という具合だ。

このように、お客様はいろいろな利用動機を持っているわけだが、ここで大事なことは、利用動機によって予算が変わってくるということである。予算が違うから選ぶお店が変わるのだ。もちろん、お客様にとって「何屋」という業種も大切な要素だが、それは予算内で選択することにすぎない。お客様にとってもっとも重要なのは、自分の利用動機に適した予算で満足できるかどうかということなのである。

予算が違うということは、言い替えれば、お客様が飲食店に対して期待するものが違うということだ。逆にいえば、お客様の利用動機とは、お客様が飲食店に何を期待しているのかを知るための重要なポイントということになる。なぜこれが重要なのかというと、どの利用動機をターゲットにするかが決まらなければ、お店の営業方針を決めることができないからである。

お客様の予算が違えば、許容される客単価設定からして違ってくる。つまり、ターゲットとする利用動機を絞り込まなければ、効果的な商品づくりもできないわけだ。サービスの仕方も変えなければいけないし、店内の雰囲気づくりも大きく違ってくる。デートで使えるお店にするのなら、料理はもちろんのことサービス、雰囲気にもそれなりの配慮が不可欠になる。飲食店の営業方針とは、何を売るのか、つまり商品を決めることと簡単に考える経営者が多いが、それは間違い。どんな利用動機に対応するのかという発想がなければ、何ひとつ決めることはできないのである。

ところで、お客様の利用動機は、「日常的利用動機」と「非日常的利用動機」の二つに大別することができる。

たとえば、サラリーマンのふだんのランチは「日常的利用動機」の代表であり、恋人とのディナーなどは典型的な「非日常的利用動機」である。日常的利用動機はたんなる飲食、というよりも空腹を満たすとか栄養補給することが目的だ。それに対して、非日常的利用動機では「飲食」それ自体よりも、飲食を通してふだんとは違った心の豊かさや楽しさを味わうことが目的になる。つまリレジャーである。

当然、予算は高くなる。もちろん、有名レストランなどではおいしい料理を食べることが目的に見えることもあるが、その場合もお客様にとってはあくまで、おいしい料理というモノによつて情緒的な楽しさ、豊かさを味わうことが目的になっているのである。おいしい料理はその場に不可欠な要素ではあるが「目的」ではない。

いずれにしろ、ここで考えなければいけないのはお客様の予算の違いである。 一般に、いまの飲食店は夜の売上不振に苦しむケースが多いが、それはそのまま、高い予算のお客様を逃しているということだ。どうしてそうなるのかといえば、昼の「日常的利用動機」にばかり目が行ってしまっているからである。

ただし、誤解のないように断つておくが、「非日常的利用動機」を取り込むといっても、単純な高級店にすればいいということではない。大事なのは、お客様が「非日常」を楽しく豊かに過ごせるお店か

どうか、ということなのである。要は、雰囲気づくりも含めた、レジャーとしての「売り方」ができるかどうかである。

営業方針の基本は地元密着

最初に理解しなければいけないのは、飲食業とは本来、地元密着型のビジネスであるということだ。地元のお客様に愛され、熱烈に支持してもらうことこそが、息の長い繁盛の第一条件なのだ。

一方、昔から全国区といっていいほどの知名度を誇るお店も少なくない。ガイドブックなどでは必ず紹介され、お客様はそれこそ全国各地からやつて来る。最近はテレビや雑誌などで飲食店が紹介されることが多いため、そういうお店がどんどん増えているのは事実である。よほどのヘソ曲がりでない限り、飲食店の経営者をめざす人ならだれでも、自分のお店もあんな有名店にしたいと思うことだろう。そういう大きな夢を持つことは素晴らしいことだし、そういう可能性をだれもが持てるというところに、このビジネスの素晴らしさがあるわけだ。

しかし、マスコミでもてはやされる超有名店も、最初から全国区の人気店だったわけではない。スタートはごくふつうの飲食店だったというケースが圧倒的だ。それが全国区の人気店になれたのは、まず地元で評判を取ったからなのだ。地元の人たちの評判がロコミでどんどんと広がり、それがマスコミの目にも止まって紹介される。つまり、有名店とは地元密着のビジネスの発展した結果であって、基本はどこも変わらないということだ。夢は夢として、まずは足元をしっかりと固めなければならない。

地元密着型のビジネスが有利なのは、お客様の生活圏、または仕事圏内にお店があるからである。地元にあるお店は、お客様にとって利便性が高いし、何といっても安心感がある。それだけ来店頻度は高くなって固定客化しやすいわけだ。さらに、お店の評判も回コミで伝わりやすいというメリットも見逃せない。評判とは、料理がおいしいということだけではない。スタツフの対応の感じがいいとかゆつたりした気分になれるといったことが、大きな意味を持ってくる。

ただし、注意しなければいけないのは、ロコミの評判はマイナスになることもあるということだ。人間の性というのか、いい評判はなかなか伝わらないのに、悪い評判はあっと言う間に伝染してしまう。評判の根拠などどうでもよくなり、なんとなく敬遠されるようになってしまうのだ。これが怖い。

しかし、ロコミはいったんプラスの方向に向かうと、固定客づくりの強い味方になって、どんどん後押しをしてくれるようになる。そういうプラスの影響力を取り込むためにも、地元密着の営業方針を徹底する必要がある。

遠くからでもお客様を呼び込みたいという気持ちはわかる。しかし、遠くのお客様を呼び込むということは、言い替えれば、遠くのお店とも競合しなければならないということだ。競争相手が増えれば、経営を安定させることもむずかしくなる。まずは自店の地元で確固とした地位を築くことに集中しなければいけない。

12
著者紹介:宇井 義行
コロンブスのたまご 創業者・オーナー

学業のかたわら、18歳から飲食店で働きながら実践的な飲食業を学び、23~25歳で6店舗の飲食店経営を手掛け、超繁盛化。赤字店の1ヶ月での黒字化など奇跡を起こし注目を集める。 26歳の時、実践的な「飲食コンサルタント」として独立。個性的な店、地域一番店を目指し、情熱ある現場直接指導に力を注ぎ、 全国の飲食店3000店舗以上を指導。指導歴日本一のフードコンサルタントとして数多くの難問を解決。不振店を繁盛店へと生まれ変わらせる手腕は業界屈指のリーダーとして国内外で高く評価されている。